科目名 | 幼児教育学特論 |
ナンバリング | MC_B2_0 |
担当者 | 赤星 まゆみ |
開設学科 専攻・コース |
生活支援科学研究科 子ども学専攻 |
分類 | 選択科目 教育分野 |
関連する 資格・免許 |
開講キャンパス | 開講年次 | 開設期 | 単位数 | 必修・選択 |
佐賀 | 1年 | 後期 | 2単位 | 選択必修 |
授業の概要 及びねらい |
本授業は、学問の専門性をもって主体的に社会に貢献する視点と能力を育むことができるように、現代社会における幼児期の教育をめぐる世界的な動向を踏まえ、その改革動向と基本原理を考察するものである。具体的には、幼児教育に関する様々な歴史的文献及び主たる国際的調査報告書等の分析を受講者と共に行い、幼児教育学に関する理論と実際についての深い理解を導く。あわせて幼児教育観・保育者観の省察とその再構築への挑戦を促すことを狙いとする。 |
実務経験に 関連する 授業内容 |
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授業の 到達目標 |
1. 社会に「幼児への温かい心遣い」が現れる道筋を歴史的に理解し、幼児教育の営みの誕生とその概念の変遷について検討する。 2. 幼児教育史上の著名な思想家や実践家の考え方を知る。 3. 近世に萌芽を見る幼児教育制度化の歴史を辿り、欧文文献を読み、現代幼児教育制度の世界的動向を理解する。 4. 歴史的に幼児期へのまなざしがどう変わったかを根拠を示しながら説明できる。 5. 今日のグローバル化とともに進む教育政策の国際化という潮流を、OECD資料など欧文文献を通して理解する。 6. 現代社会における幼児教育のあり方と様々な改革課題について考察を深め、自分なりの考えを述べることができる。 |
学習方法 | 文献講読を基本に写真・VTRなどの視聴覚教材を援用する。受講者には、事前学習・発表・討論への参加・学習成果の提示(多様なパフォーマンス形式が可能)が求められる。授業者からの学習に関わる様々な情報・資料の提供、学習者の事前学習やレポート等の課題提出にはTeams を使用する。 |
テキスト及び 参考書籍 |
テキスト:『なぜ世界の幼児教育・保育を学ぶのか-子どもの豊かな育ちを保障するために』ミネルヴァ書房 参考図書:『幼児教育の経済学』東洋経済新報等、適宜紹介する |
到達目標 | |||||||||||||||||||||||||
汎用的能力要素 | 専門的能力要素 | ||||||||||||||||||||||||
態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
合計 | |||||||||||||||||
1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | ||
比率 | 10 | 10 | 5 | 10 | 10 | 10 | 10 | 5 | 10 | 10 | 10 | 100 | |||||||||||||
評価基準・方法 | 評価 割合 % |
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定期試験 | |||||||||||||||||||||||||
小テスト等 | |||||||||||||||||||||||||
宿題・授業外レポート | ◎ | ◎ | ○ | ○ | ○ | 50 | |||||||||||||||||||
授業態度 | |||||||||||||||||||||||||
受講者の発表 | ◎ | ◎ | ○ | ○ | 25 | ||||||||||||||||||||
授業の参加度 | ◎ | ○ | ○ | 25 | |||||||||||||||||||||
その他 | |||||||||||||||||||||||||
合計 | 100 |
(表中の記号 ○評価する観点 ◎評価の際に重視する観点 %評価割合)
授業計画(学習内容・キーワードのスケジュール) | ||
第1週 | 事前学習(予習) | シラバスを読んで、自身の問題意識・関心の所在を整理する。事前課題を提出する。 |
授業 | 1. ガイダンス(授業の目的、内容、方法、学習計画)―幼児期への最近の注目について | |
事後学習(復習) | 配付資料の整理、学習計画の作成、事後課題の提出 | |
第2週 | 事前学習(予習) | 西欧近世の幼児教育史について事前研究を行い、意見等をまとめる。事前課題を提出する。 |
授業 | 2. 西欧における幼児期に関する歴史的省察(1):古代-近世 | |
事後学習(復習) | 授業内容・討論をもとに小レポートを作成する。 | |
第3週 | 事前学習(予習) | 西欧近代の幼児教育史について事前研究を行い、意見等をまとめる。事前課題を提出する。 |
授業 | 3. 西欧における幼児期に関する歴史的省察(2):近代における幼児教育の制度化 | |
事後学習(復習) | 授業内容・討論をもとに小レポートを作成する。 | |
第4週 | 事前学習(予習) | 日本近世の幼児教育史について事前研究を行い、意見等をまとめる。事前課題を提出する。 |
授業 | 4. 日本における幼児期に関する歴史的省察(1):古代-近世 | |
事後学習(復習) | 授業内容・討論をもとに小レポートを作成する。 | |
第5週 | 事前学習(予習) | 日本近代の幼児教育史について事前研究を行い、意見等をまとめる。事前課題を提出する。 |
授業 | 5.日本における幼児期に関する歴史的省察(2):近代における幼児教育の制度化 | |
事後学習(復習) | 授業内容・討論をもとに小レポートを作成する。 | |
第6週 | 事前学習(予習) | 西欧の幼児教育思想家について事前研究を行い、意見等をまとめる。事前課題を提出する。 |
授業 | 6. 西欧における幼児教育の思想と実践(1):J.-J.ルソー、F.フレーベル | |
事後学習(復習) | 授業内容・討論をもとに小レポートを作成する | |
第7週 | 事前学習(予習) | 西欧の幼児教育実践について事前研究を行い、意見等をまとめる。事前課題を提出する。 |
授業 | 7. 西欧における幼児教育の思想と実践(2):M.モンテッソーリ、レッジョ・エミリア保育 | |
事後学習(復習) | 授業内容・討論をもとに小レポートを作成する。 | |
第8週 | 事前学習(予習) | 日本の幼児教育制度の誕生について事前研究を行い、意見等をまとめる。事前課題を提出する。 |
授業 | 8. 日本における幼児教育の思想と実践(1):倉橋惣三の生涯と幼児教育理論 | |
事後学習(復習) | 授業内容・討論をもとに小レポートを作成する。 | |
第9週 | 事前学習(予習) | 日本の幼児教育実践について事前研究を行い、意見等をまとめる。事前課題を提出する。 |
授業 | 9. 日本における幼児教育の思想と実践(2):徳永恕と二葉幼稚園(二葉保育園) | |
事後学習(復習) | 授業内容・討論をもとに小レポートを作成する。 | |
第10週 | 事前学習(予習) | OECDの幼児教育政策調査報告書について事前研究を行い、意見等をまとめる。事前課題を提出する。 |
授業 | 10. 現代の幼児教育改革の世界的動向(1):OECD報告書Ⅰ/Ⅱ | |
事後学習(復習) | 授業内容・討論をもとに小レポートを作成する。 | |
第11週 | 事前学習(予習) | OECDの幼児教育政策調査報告書について事前研究を行い、意見等をまとめる。事前課題を提出する。 |
授業 | 11. 現代の幼児教育改革の世界的動向(2):OECD報告書Ⅲ/Ⅳ/Ⅴ | |
事後学習(復習) | 授業内容・討論をもとに小レポートを作成する。事前課題を提出する。 | |
第12週 | 事前学習(予習) | 北欧の幼児教育制度について事前研究を行い、意見等をまとめる。事前課題を提出する。 |
授業 | 12. 現代の幼児教育改革の世界的動向(3):北欧諸国から学ぶ | |
事後学習(復習) | 授業内容・討論をもとに小レポートを作成する。 | |
第13週 | 事前学習(予習) | フランスの幼児教育制度について事前研究を行い、意見等をまとめる。事前課題を提出する。 |
授業 | 13. 現代の幼児教育改革の世界的動向(4):フランスから学ぶ | |
事後学習(復習) | 授業内容・討論をもとに小レポートを作成する。 | |
第14週 | 事前学習(予習) | 日本の幼児教育制度について事前研究を行い、意見等をまとめる。事前課題を提出する。 |
授業 | 14. 現代の幼児教育改革の世界的動向(5):日本の課題を考える | |
事後学習(復習) | 授業内容・討論をもとに小レポートを作成する。 | |
第15週 | 事前学習(予習) | 自己評価の集計と振り返りの提出(発展学習課題の提出) |
授業 | 15. まとめと展望 | |
事後学習(復習) | 学習内容の再確認と整理、自己の学習課題の析出をもとに総括自己評価を提出する。 |
※事前・事後学習の時間は、講義科目は各90分、演習科目は各30分を原則とする。
※課題(試験やレポート等)に対するフィードバックを行います。
備考 | 1. 学問への真摯な態度をもって授業に臨むことが必要です。広い関心を喚起しつつ、たくさんの関係文献(欧文を含む)を読み、自分の考えをきちんと述べることができるように準備してください。 2. 自らの学びと学び方のPDCAについて意識して取り組むことが重要です。学びのPDCAサイクルの観点から、受講者による学習活動についての自己目標の設定と自己評価を課します。 3. 授業には受講者の事前課題への取組が必要です。事前学習をもとに、討論形式で展開します。 4. 学習の到達度と共に、適切な自己評価の実施、自己評価を通してみられる学習意欲・態度、積極的な学習行為は、授業者による全体的な評価の対象です。 5. 受講者の学習過程とその成果に対するフィードバックは、授業の中で実施します。 |