開講キャンパス | 開講年次 | 開設期 | 単位数 | 必修・選択 |
小城 | 3年 | 後期 | 2単位 | 必修 |
授業の概要 及びねらい |
精神障害をもつ対象との関わりを通して、精神看護学の知識や技術を臨床での場面に合わせて柔軟に活用することを学ぶ。また、対象と向き合い、その人の精神状態や、セルフケア、ストレングスを理解し、対象に応じた看護援助を展開することにより、精神看護の基本的能力を養うことができる。 また、対象らしい生活を実現することの意味と社会復帰および地域生活支援について理解し、看護者の役割について理解することができる。 |
実務経験に 関連する 授業内容 |
精神科臨床経験の他に臨地実習指導者としての6年から11年の経験を持つ教員が経験に基づき必要なケース、具体例を提示して助言、指導する。 |
授業の 到達目標 |
1.看護展開能力:1)対象を精神的、身体的、社会的側面から総合的に捉えることができる。2)セルフケア6項目にそって情報を収集・整理し、精神の障害が対象者の日常生活にどのような影響を及ぼしているのか、対象のセルフケア能力、ストレングスをふまえた視点でアセスメントし、問題を明らかにすることができる。3)対象のニーズと対象のもつストレングスからその人らしい生活の意味を考え、退院後の生活につながる援助を長期・短期目標のもと計画を立案し、実施・評価できる。 2.対人関係能力:対象とのかかわりを通して、自分の感情、思い、考えをもとにコミュニケーションを振り返り、対象との援助的関係形成につなげることができる。 3.精神科多職種チーム:精神科多職種チームにおける看護師の役割を捉え、対象が地域生活を送るために必要な社会資源の活用を考えることができる。 4.精神科施設におけるリスク管理・倫理的配慮:精神科施設におけるリスク管理・倫理的配慮について、患者および利用者の立場で多面的に捉え考察することができる。精神科における倫理的問題:精神看護実践を通して、対象の置かれた状況を理解し、看護援助について倫理的原則の視点で考察することができる。 5.社会復帰および地域生活支援施設実習:精神障害者にとってのリハビリテーションの必要性や、精神障害者が地域で生活することの意味と当該施設の目的・支援方法を理解できる。 |
学習方法 | 実習期間は2週間。基本的には月曜日~木曜日を臨地実習、金曜日を学内実習とする。但し、祝日や感染状況、災害発生時は別に調整する。基本的には1名の受持患者を通して患者理解に努める。地域生活支援施設で2日~3日体験する。実習の開始時間や休憩時間等は各施設の日程に合わせる。 |
テキスト及び 参考書籍 |
テキスト:①精神看護学①精神看護学概論/精神保健(メヂカルフレンド社)。 ②精神看護学②精神障害をもつ人の看護5(メヂカルフレンド社)。③精神看護学 学生―患者のストーリーで綴る実習展開 第3版(医歯薬出版)。 |
到達目標 | |||||||||||||||||||||||||
汎用的能力要素 | 専門的能力要素 | ||||||||||||||||||||||||
態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
合計 | |||||||||||||||||
1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | ||
比率 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 20 | 20 | 10 | 100 | |||||||||||
評価基準・方法 | 評価 割合 % |
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定期試験 | |||||||||||||||||||||||||
小テスト等 | |||||||||||||||||||||||||
宿題・授業外レポート | ◎ | ◎ | ◎ | 70 | |||||||||||||||||||||
授業態度 | ○ | ○ | ○ | ○ | 10 | ||||||||||||||||||||
受講者の発表 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 10 | ||||||||||||||||
授業の参加度 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 10 | ||||||||||||||||
その他 | |||||||||||||||||||||||||
合計 | 100 |
(表中の記号 ○評価する観点 ◎評価の際に重視する観点 %評価割合)
授業計画(学習内容・キーワードのスケジュール) | ||
第1週 | 事前学習(予習) | 精神看護学実習要領をよく読み、事前学習を整理しておく |
授業 | オリエンテーション(病棟の構造、設備、看護手順、物品の配置)スタッフ、受持患者の紹介 | |
事後学習(復習) | カンファレンスおよび日々の記録への学びの整理 | |
第2週 | 事前学習(予習) | オリエンテーション内容の整理および日々の記録への実習計画の作成 |
授業 | 受持患者の情報収集及び看護の実際 | |
事後学習(復習) | 情報収集の整理 日々の記録への実習計画の作成 | |
第3週 | 事前学習(予習) | 日々の記録への実習計画の作成 |
授業 | 看護の実際、コミュニケーション、プロセスレコード | |
事後学習(復習) | カンファレンスおよび日々の記録への学びの整理、諸記録の整理 | |
第4週 | 事前学習(予習) | 日々の記録への実習計画の作成 看護の方向性作成 |
授業 | 看護の実際、看護の方向性確認、コミュニケーション プロセスレコードの検討 | |
事後学習(復習) | カンファレンスおよび日々の記録への学びの整理、諸記録の整理 | |
第5週 | 事前学習(予習) | 看護計画作成 |
授業 | 学内 前半実習のまとめ ルーブリック項目の未達成内容のチェック 後半実習の準備 | |
事後学習(復習) | 後半実習の課題 未達成内容の実習計画作成、日々の記録への学びの整理、諸記録の整理 | |
第6週 | 事前学習(予習) | 日々の記録への実習計画の作成 看護計画作成 |
授業 | 看護の実際、看護計画の確認、コミュニケーション | |
事後学習(復習) | カンファレンスおよび日々の記録への学びの整理、諸記録の整理 看護計画の修正 | |
第7週 | 事前学習(予習) | 人間関係論に基づく患者との関係性の振り返りとターミネーション計画の作成 |
授業 | 看護の実際 最終カンファレンス | |
事後学習(復習) | カンファレンスおよび日々の記録への学びの整理、諸記録の整理 | |
第8週 | 事前学習(予習) | デイケア、就労支援、退院支援などを行う地域生活支援施設に関連するルーブリックの内容部分を理解し目標の立案 |
授業 | デイケア、就労支援施設、宿泊型訓練施設、グループホーム、訪問看護ステーションでの実習 | |
事後学習(復習) | カンファレンスおよび実習施設での学びの記録整理(文献を使用する) | |
第9週 | 事前学習(予習) | デイケア、就労支援、退院支援などを行う地域生活支援施設に関連するルーブリックの内容部分を理解し目標の立案 |
授業 | デイケア、就労支援施設、宿泊型訓練施設、グループホーム、訪問看護ステーションでの実習 | |
事後学習(復習) | カンファレンスおよび実習施設での学びの記録整理(文献を使用する) | |
第10週 | 事前学習(予習) | 実習記録類の整理 |
授業 | 学内 学びのグループ共有 到達度チェック 実習記録のまとめ | |
事後学習(復習) | 本実習後の自己の課題を明確にしておく |
※事前・事後学習の時間は、講義科目は各90分、演習・実験・実習科目は各30分を原則とする。
※課題(試験やレポート等)に対するフィードバックを行います。
備考 | 1.個人衛生、体調管理に注意して欠席しない。 2.実習施設へは時間に余裕をもって行く。 3.看護業務、看護行為は単独では実施しない。 4.受持患者と主体的に柔軟性をもって関わる。 5.借用する鍵の取扱いは厳重に注意する。 6.グループダイナミクスを活用し、カンファレンスの機会を有効に活用する。 7.諸記録の修正は、青いペンを使うこと。 8.課題レポートは添削したうえで返却する。 ※倫理的配慮、多職種連携についての学びは学生自身が本実習での体験した事例をもとに、 その体験が持つ意味について患者(利用者)の立場から考察し記録する |