科目名 | 心理療法特論 |
ナンバリング | |
担当者 | 蘭 香代子 |
開設学科 専攻・コース |
生活支援科学研究科 臨床心理学専攻 |
分類 | 選択科目 展開分野 |
関連する 資格・免許 |
臨床心理士受験資格 |
開講キャンパス | 開講年次 | 開設期 | 単位数 | 必修・選択 |
神埼 | 2年 | 前期 | 2単位 | 選択必修 |
授業の概要 及びねらい |
①知識よりも体験過程を通して、特に表現(意識と無意識)療法を体験しながら獲得していくねらいである。 ②体験していく中で、枠づけや関与しながらの観察を学んでいくねらいである。 ③動物や人が本来持っている自己治癒力を高めていくことが一番の狙いである。 |
実務経験に 関連する 授業内容 |
①実習や相談などでの事例への活用や展開への留意についての指導 ②自己再生への体験療法への留意や制限などの指導 |
授業の 到達目標 |
①心理療法全体の中で、表現療法(芸術療法)をどこに位置づけて実践していくかを自分の体験として位置づけること ②クライアントの症状に応じた表現療法を展開していく力を育てること。本授業はやや重度から軽度の不適応(こだわり)症状にかかわり、療法をとおして適正な対応を獲得していくプログラムになっていることを体得すること ③心理療法はまず自己理解からであり、自己体験をとおして知識・技術を取得し、療法に活かしていくこと |
学習方法 | 理論の理解と体験での心理臨床センスを育成するアクティブラーニング型方法 |
テキスト及び 参考書籍 |
童話療法(誠信書房)、童話療法の展開(ゆまに書房)、心理療法大辞典(培風館)、臨床心理学中事典(遠見書房) |
到達目標 | |||||||||||||||||||||||||
汎用的能力要素 | 専門的能力要素 | ||||||||||||||||||||||||
態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
合計 | |||||||||||||||||
1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | ||
比率 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 10 | 20 | 100 | ||||||||
評価基準・方法 | 評価 割合 % |
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定期試験 | |||||||||||||||||||||||||
小テスト等 | |||||||||||||||||||||||||
宿題・授業外レポート | ○ | ○ | ○ | ○ | 40 | ||||||||||||||||||||
授業態度 | |||||||||||||||||||||||||
受講者の発表 | ○ | ○ | ○ | ○ | 40 | ||||||||||||||||||||
授業の参加度 | |||||||||||||||||||||||||
その他 | ◎ | 20 | |||||||||||||||||||||||
心理臨床のセンス | |||||||||||||||||||||||||
合計 | 100 |
(表中の記号 ○評価する観点 ◎評価の際に重視する観点 %評価割合)
授業計画(学習内容・キーワードのスケジュール) | ||
第1週 | 事前学習(予習) | 学部で学んだ心理療法論の復讐 |
授業 | 心理療法の4原理(①洞察、②体験、③行動、④表現)の考察 | |
事後学習(復習) | 枠づけ、同覧の原理、象徴の理解をする | |
第2週 | 事前学習(予習) | 心理テストなどから描画テストを整理しておく |
授業 | 表現療法の歴史と課題(テーマ)の考察 | |
事後学習(復習) | 表現療法の歴史への加えるものを整理する(新しく発表されたもの) | |
第3週 | 事前学習(予習) | 日本の心理療法マンダラを理解しておく |
授業 | マンダリング法、色彩分割法での心理療法 | |
事後学習(復習) | 好みのマンダラを集めて、整理しておく | |
第4週 | 事前学習(予習) | スクイグルを実践し、いろいろ試しておく |
授業 | スクイグル、MSSH法での心理療法 | |
事後学習(復習) | 事例と照らし合わせてまとめる | |
第5週 | 事前学習(予習) | 図書館で調べておく |
授業 | ワルテッグ描画、卵画での心理療法 | |
事後学習(復習) | 感想や課題をまとめる | |
第6週 | 事前学習(予習) | 箱庭の準備、記録する用紙の準備 |
授業 | 箱庭のものがたりと言語療法(意識と無意識をつなぐ) | |
事後学習(復習) | セラピスト役とのかかわりを考察してまとめておく | |
第7週 | 事前学習(予習) | テキストの予習をしておく |
授業 | 童話療法のイメージ自立(自己再生)と心理療法の意義と課題 | |
事後学習(復習) | 留意事項をまとめておく | |
第8週 | 事前学習(予習) | ユング心理学の個人的無意識と普遍的無意識の2層を理解しておく |
授業 | 海(水)の中の生きものを主人公とする童話療法 | |
事後学習(復習) | 童話作成後の共感(PDI)をまとめる | |
第9週 | 事前学習(予習) | テキストの予習をしておく |
授業 | 二人相談の童話作成、二人自由童話の作成(交互法)の実践 | |
事後学習(復習) | 童話作成後の共感(PDI)をまとめる | |
第10週 | 事前学習(予習) | グループ作りをしておく、模造紙の用紙を準備 |
授業 | 4人相談童話作成、4人自由童話作成の実践 | |
事後学習(復習) | 童話作成後の共感(PDI)をまとめる | |
第11週 | 事前学習(予習) | テキストの予習をしておく |
授業 | 主人公の大きさを変える童話療法の実践 | |
事後学習(復習) | 童話作成後の共感(PDI)をまとめる | |
第12週 | 事前学習(予習) | 好みの色クレヨンを用意しておく |
授業 | 主人公の色を変える童話療法の実践及び脇役を変える童話療法の実践 | |
事後学習(復習) | 童話作成後の共感(PDI)をまとめる | |
第13週 | 事前学習(予習) | テキストの予習をしておく |
授業 | 背景、展開への介入による童話療法の実践 | |
事後学習(復習) | 童話作成後の共感(PDI)をまとめる | |
第14週 | 事前学習(予習) | テキストの予習をしておく |
授業 | 童話療法にみえる意識と無意識の統合について(ユング論から) | |
事後学習(復習) | ユング心理学、特に個性化をまとめる | |
第15週 | 事前学習(予習) | 14の発達(枠づけ)課題での起承転結童話療法作成から考察していく |
授業 | 童話の主人公を発達変化させて体験することでの自己理解と課題の発表 | |
事後学習(復習) | イメージ自立(自己再生)の感想をまとめる |
※事前・事後学習の時間は、講義科目は各90分、演習・実験・実習科目は各30分を原則とする。
※課題(試験やレポート等)に対するフィードバックを行います。
備考 | 基本的なスケジュールをだしているが、院生の要望に応えて変化することもある。表現療法面接での共感的理解を深め、PDIから療法による変化を感受すること。最後に改めて洞察、体験、行動原理と比較して特徴を実感する。 レポート課題はテキスト12~13頁を参照。 枠づけ課題 ①海や水の中の生きものから⑭母親(父親)と子どもの、14の童話のなかから関心のある課題を望んで作成し、自己理解を深め、自己考察をできる範囲で試みてレポート提出すること、または本講義への意見をまとめて提出すること |