科目名 | 社会問題 |
ナンバリング | SW_G2_05 |
担当者 | 永原 丞 |
開設学科 専攻・コース |
社会福祉学科 |
分類 | 専門教育科目 学科専門科目 |
関連する 資格・免許 |
高等学校教諭一種免許状(公民) |
開講キャンパス | 開講年次 | 開設期 | 単位数 | 必修・選択 |
神埼 | 3年 | 後期 | 2単位 | 選択必修 |
授業の概要 及びねらい |
社会問題と呼ばれる現象は、一般的には国民の生存や生活が危うくされ、諸権利が侵食される状態であるから、諸問題を解決・解消しなければならない。社会問題は個別的、偶然的な要因によるものではなく、社会的要因に起因するものである。講義では、社会問題の誘発要因を科学的に分析するための洞察力を養う。 |
実務経験に 関連する 授業内容 |
|
授業の 到達目標 |
1)社会問題が発生する背景について理解することができる。 2)ブルジョア革命が掲げた理念と現実の市民社会で生ずる問題点を指摘し意見を述べることができる。 3)産業革命以後労働者階級が自らの解放のための運動を展開した背景について説明できる。 4)資本の運動法則を理解することができる。 5)日本で最初の労働者保護法・工場法(1911年制定)にいたる社会的背景について説明できる。 6) 現代日本が抱える社会問題としての貧困諸要因を分析し意見を述べることができる。 7) 労働基準法第36条を検討し「過労死」問題について多角的に分析する能力を身につけることができる。 8) 日本の労働者解雇要件について学び、労働者の権利についての思考力を身につけることができる。 9) 解雇に対する規制こそが使用者にとって法的なリスクである所以について説明することができる。 |
学習方法 | 講義(パワーポイント使用) |
テキスト及び 参考書籍 |
講義中適宜プリント配布 |
到達目標 | |||||||||||||||||||||||||
汎用的能力要素 | 専門的能力要素 | ||||||||||||||||||||||||
態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
合計 | |||||||||||||||||
1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | ||
比率 | 20 | 20 | 20 | 20 | 20 | 100 | |||||||||||||||||||
評価基準・方法 | 評価 割合 % |
||||||||||||||||||||||||
定期試験 | |||||||||||||||||||||||||
小テスト等 | ◎ | ◎ | 40 | ||||||||||||||||||||||
宿題・授業外レポート | ◎ | ◎ | 40 | ||||||||||||||||||||||
授業態度 | |||||||||||||||||||||||||
受講者の発表 | |||||||||||||||||||||||||
授業の参加度 | ○ | 20 | |||||||||||||||||||||||
その他 | |||||||||||||||||||||||||
合計 | 100 |
(表中の記号 ○評価する観点 ◎評価の際に重視する観点 %評価割合)
授業計画(学習内容・キーワードのスケジュール) | ||
第1週 | 事前学習(予習) | |
授業 | オリエンテーション 1. 社会問題とは何か ①社会問題と社会運動 ②社会問題と社会進歩 | |
事後学習(復習) | 産業革命を通して労働問題が顕在化した社会・経済的背景についてまとめてみよう。 | |
第2週 | 事前学習(予習) | 17.18世紀に形成されたブルジョア革命について調べてみよう。 |
授業 | 2. 資本と労働 ①市民社会としての資本主義社会 ②労働者階級の形成と労働運動 | |
事後学習(復習) | 「労働力が商品化」されるといわれる理由について調べてみよう。 | |
第3週 | 事前学習(予習) | 資本主義経済の基本原則について調べてみよう。 |
授業 | ③資本主義社会への労働者階級の統合 ④社会改良主義の展開 | |
事後学習(復習) | ブルジョワ階級が労働者階級を統合するというその意図についてまとめてみよう。 | |
第4週 | 事前学習(予習) | 明治期日本の中心産業であった綿糸・紡績産業女子労働者の生活実態について調べてみよう。 |
授業 | 3. 原生的労働関係 | |
事後学習(復習) | 労働力に関する略奪経済を具現化した当時の賃金、労働時間管理状況を確認しよう。 | |
第5週 | 事前学習(予習) | 明治維新政府が行った殖産興業政策、農業改革について調べてみよう。 |
授業 | 4. 産業革命と労働者の貧困 | |
事後学習(復習) | 日本国家独占資本主義の特徴についてまとめてみよう。 | |
第6週 | 事前学習(予習) | 貧困は歴史的概念であるといわれる理由について調べてみよう。 |
授業 | 5. 現代社会の貧困 ①貧困の本質と形態 | |
事後学習(復習) | 貧困形態を生活苦・労働苦・生活不安と大別してまとめてみよう。 | |
第7週 | 事前学習(予習) | 貧困のセーフティー・ネットとしての社会保障はどのような諸制度があるのか調べてみよう。 |
授業 | 6. 社会問題としての貧困 ①貧困要因 | |
事後学習(復習) | OECDによる相対的貧困率(貧困ライン)の決定方法についてまとめてみよう。 | |
第8週 | 事前学習(予習) | ここ数年間の日本の相対的貧困率の推移を調べてみよう。 |
授業 | ②絶対的貧困と相対的貧困 | |
事後学習(復習) | 日本の生活保護を構成する八つの扶助についてまとめてみよう。 | |
第9週 | 事前学習(予習) | 貧困に陥る可能性が高い「リスク要因」について考えてみよう。 |
授業 | ③貧困と結びつくリスク | |
事後学習(復習) | 現代日本が抱える社会問題としての貧困要因について類型化しまとめてみよう。 | |
第10週 | 事前学習(予習) | 1990年代の構造改革の柱の一つでもある労働分野の規制緩和について調べてみよう。 |
授業 | 7. 現代日本における労働問題 ①労働市場を取り巻く環境の変化 | |
事後学習(復習) | 1985年制定の労働者派遣法及び1999年改正法についてその相違についてまとめてみよう。 | |
第11週 | 事前学習(予習) | 2008年のリーマンショック後の雇用状況を調べてみよう。 |
授業 | ②産業構造の変化と非正規雇用 ③非正規雇用の問題点と課題 | |
事後学習(復習) | 非正規雇用の問題点をまとめてみよう。 | |
第12週 | 事前学習(予習) | 労働基準法第36条について調べてみよう。 |
授業 | ④長時間労働をめぐる問題 | |
事後学習(復習) | 日本では5人に1人が週49時間以上の長時間労働している、先進諸国と比較してまとめてみよう。 | |
第13週 | 事前学習(予習) | 日本の現在の労働者解雇解雇要件について調べてみよう。 |
授業 | 8. 解雇法制をめぐる問題 | |
事後学習(復習) | 解雇規制の緩和論・強化論のそれぞれの論拠をまとめてみよう。 | |
第14週 | 事前学習(予習) | 通称「ブラック企業」と呼ばれている企業の特徴をイメージしてみよう。 |
授業 | 9. 社会問題としての「ブラック企業問題」 | |
事後学習(復習) | 「企業負担のコストを社会全体の負担に転化している」と論じられる理由についてまとめてみよう。 | |
第15週 | 事前学習(予習) | |
授業 | まとめ(試験を含む) | |
事後学習(復習) |
※事前・事後学習の時間は、講義科目は各90分、演習・実験・実習科目は各30分を原則とする。
※課題(試験やレポート等)に対するフィードバックを行います。
備考 | ※一週間の中で、次のとおり事前・事後学習の時間(自習時間)を確保すること。 講義1単位につき2時間、演習1単位につき1時間。 ※課題(試験やレポート等)に対するフィードバックを行います。 |