科目名 | 子ども家庭支援の心理学 |
ナンバリング | CS_D1_04 |
担当者 | 髙尾 兼利 |
開設学科 専攻・コース |
子ども学科 |
分類 | 専門教育科目 専門基幹科目 |
関連する 資格・免許 |
保育士資格 |
開講キャンパス | 開講年次 | 開設期 | 単位数 | 必修・選択 |
佐賀 | 3年 | 後期 | 2単位 | 選択必修 |
授業の概要 及びねらい |
「発達心理学」での概念理解を前提に、子どもを中心とした人の生涯の発達について、より具体的に解説する。さらに発達を経験と関連づけて理解できるように説明する。これらのことを基に家族と家庭について子どもの発達と関係づけながら解説する。この解説が中心である。その時、現代の子育てをめぐる社会状況を取り上げる。さらに子育てと関連の深い、子どもの心の健康について解説する。 |
実務経験に 関連する 授業内容 |
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授業の 到達目標 |
1.生涯発達に関する心理学の基礎的知識を習得し、乳幼児期経験の重要性、発達の具体像について理解する。 2.家族・家庭の意義や機能を理解するとともに、親子関係や家族関係について発達的観点から理解する。 3.子どもとその家庭を広く捉える視点を習得する。 4.子育て家庭をめぐる現代の社会的状況と課題について理解する。 5.子どもの心の健康とその課題について理解する。 |
学習方法 | 担当者の講義を基本として授業を展開する。ただし、子どもや家庭についてできるだけ具体的言動を取り上げる。受講者が子どもや家族の現実を想像することを期待する。適宜グループワークを取り入れ、受講生自らが主体的に考える機会を提供する。 |
テキスト及び 参考書籍 |
参考図書 柏木恵子『子どもが育つ条件』岩波新書 中沢和子『イメージの誕生』NHK出版 |
到達目標 | |||||||||||||||||||||||||
汎用的能力要素 | 専門的能力要素 | ||||||||||||||||||||||||
態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
合計 | |||||||||||||||||
1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | ||
比率 | 5 | 5 | 10 | 10 | 50 | 20 | 100 | ||||||||||||||||||
評価基準・方法 | 評価 割合 % |
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定期試験 | ○ | ◎ | 50 | ||||||||||||||||||||||
小テスト等 | ○ | ○ | 20 | ||||||||||||||||||||||
宿題・授業外レポート | ○ | ◎ | ○ | 20 | |||||||||||||||||||||
授業態度 | |||||||||||||||||||||||||
受講者の発表 | |||||||||||||||||||||||||
授業の参加度 | ○ | ○ | 10 | ||||||||||||||||||||||
その他 | |||||||||||||||||||||||||
合計 | 100 |
(表中の記号 ○評価する観点 ◎評価の際に重視する観点 %評価割合)
授業計画(学習内容・キーワードのスケジュール) | ||
第1週 | 事前学習(予習) | 「発達心理学」での学びを復習しておく |
授業 | 1.生涯発達 「発達心理学」での学習の点検(試験)と生涯発達の理解の意義 | |
事後学習(復習) | 生涯発達について考える | |
第2週 | 事前学習(予習) | 乳幼児期の認知、情動、テーマについて考える |
授業 | 1.生涯発達 ①乳幼児期から学童期前期にかけての発達 | |
事後学習(復習) | 乳幼児期の認知、情動、テーマについてより具体的に考える | |
第3週 | 事前学習(予習) | 自らの学童期を振り返る |
授業 | 1.生涯発達 ②学童期後期から青年期にかけての発達 | |
事後学習(復習) | 学童期から青年期へのつながりを考える | |
第4週 | 事前学習(予習) | 将来の自分を想像する、できれば周囲の大人に「大人と子どもの違い」について尋ねる |
授業 | 1.生涯発達 ③成人期・老年期における発達 | |
事後学習(復習) | 成人期、老年期に想いをはせて、今の生き方を顧みる | |
第5週 | 事前学習(予習) | 父母にしていただいたこと思い出す |
授業 | 2.家族・家庭の理解 ①-1 家族・家庭の意義と機能(家族の時代的変遷) | |
事後学習(復習) | 家族と家族以外の人との違いに想いをめぐらす | |
第6週 | 事前学習(予習) | 明治、大正、昭和、平成期の家族の変化を考える |
授業 | 2.家族・家庭の理解 ①-2 家族・家庭の意義と機能(現代の家族) | |
事後学習(復習) | 現在の家族の状況の特性を考える | |
第7週 | 事前学習(予習) | 家族での出来事で楽しかった出来事を思い出す |
授業 | 2.家族・家庭の理解 ②-1 親子関係・家族関係の理解(健康な家族) | |
事後学習(復習) | 健康な家族がもたらすものを考える | |
第8週 | 事前学習(予習) | 社会で起きている家族をめぐる「事件」に関心を持つ、できれば調べる |
授業 | 2.家族・家庭の理解 ②-2 親子関係・家族関係の理解(困難を抱えた家族) | |
事後学習(復習) | 困難を抱えた家族について理解を深めようとする | |
第9週 | 事前学習(予習) | 周囲の成人に子育ての経験から学んだことを尋ねてみる |
授業 | 2.家族・家庭の理解 ③子育ての経験と親としての育ち | |
事後学習(復習) | 自らが子育てする時を考えて、子育てがもたらすことについて想像する | |
第10週 | 事前学習(予習) | 保育園等が実施する子育て支援活動について関心を持つ |
授業 | 3.子育て家庭に関する現状と課題 ①子育てを取り巻く社会的状況 | |
事後学習(復習) | 子育て支援活動について考察を深める | |
第11週 | 事前学習(予習) | ライフワークバランスに関心を持つ |
授業 | 3.子育て家庭に関する現状と課題 ②ライフコースと仕事・子育て ③多様な家庭とその理解 | |
事後学習(復習) | 自らの将来の、家庭生活と仕事のことを考える | |
第12週 | 事前学習(予習) | 家庭の中での子どものための行事について関心を持つ |
授業 | 4.子どもの精神保健とその課題 ①-1 子どもの生活・生育環境とその影響(肯定的側面) | |
事後学習(復習) | 子どもの心の育ちに肯定的影響を与える環境について考える | |
第13週 | 事前学習(予習) | 子どもの貧困について関心を持つ |
授業 | 4.子どもの精神保健とその課題 ①-2 子どもの生活・生育環境とその影響(否定的側面) | |
事後学習(復習) | 子どもの心の育ちに否定的影響を与える環境について考える | |
第14週 | 事前学習(予習) | 心の健康について関心を持つ |
授業 | 4.子どもの精神保健とその課題 ②子どもの心の健康に関わる問題 | |
事後学習(復習) | 子どもの生きづらさについて考える | |
第15週 | 事前学習(予習) | 生涯発達、家庭と家族、子育てと子育てがもたらすもの、子どもの心の健康についての学習を振り返る |
授業 | まとめ 子どもと家族の学習についてまとめる(全体テストとまとめ) | |
事後学習(復習) | これまでの学習を振り返り、保育者として求められる能力と関係づける |
※事前・事後学習の時間は、講義科目は各90分、演習・実験・実習科目は各30分を原則とする。
※課題(試験やレポート等)に対するフィードバックを行います。
備考 | 家族家庭は人が育ち、人が生きるときの出発点であり、一つの大きな依りどころです。とてもいいところであると同時に危うさも併せ持ったところです。家庭家族を子育ての視点から理解できることは、保育の営みには必須のことだと思います。多様に柔軟に広範に考えることができるようになりましょう。 |