| 科目名 | 子ども学特論 |
| ナンバリング | MC_A1_01 |
| 担当者 |
赤星 まゆみ
髙尾 兼利 三島 正英 |
| 開設学科 専攻・コース |
生活支援科学研究科 子ども学専攻 |
| 分類 | 必修科目 基幹分野 |
| 関連する 資格・免許 |
| 開講キャンパス | 開講年次 | 開設期 | 単位数 | 必修・選択 |
| 佐賀 | 1年 | 前期 | 2単位 | 必修 |
| 授業の概要 及びねらい |
本授業では、まず、教育学的アプローチによって基本的な子ども学の原理と前提を明らかにし、続いて、発達心理学的アプローチによって子どもという対象そのものに迫る。最後に、子どもを取り巻く現象的な問題について臨床心理学の知見に基づいた考察を受講者とともに深めていく。 |
| 実務経験に 関連する 授業内容 |
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| 授業の 到達目標 |
1) 子ども学に関する歴史的考察を行い、子ども学研究の系譜を理解する。 2) 現代世界の子どもをめぐる多様な情況を知り、現代の子どもの育つ環境についての理解を深める。 3) 子どもの成長と発達にかかわる基本原理を理解する。 4) 子どもの成長・発達の理論や子どもの育つ環境についての考察から、子どもについての様々な問題を発見し、適切に問題提起できる。 5) 子どもの世界に生じる様々な現象をどう解釈するか、具体的に検討できる。 6) 子どもの世界に生じる様々な現象の本質を理解し、説明することができる。 7) 現代の子ども学研究の様々な理論的アプローチを理解する。 8) 自らの子ども観の再構築を図り、それを他者にわかりやすく説明する。 |
| 学習方法 | 本授業は、授業者と受講者との対話によって成り立つ。授業者が、多様な方法（ICTを含む）で、説明・提起する学問内容に対して、受講者自身には、丁寧な事前学習を行うとともに、積極的に討論参加、発言・発表をするなど、授業への貢献が求められる。そして、授業を通じた深い省察によって導き出された学びの結果を産出・発信することが必要である。 |
| テキスト及び 参考書籍 |
テキストは指定しないが、フィリップ・アリエス『〈子供〉の誕生―アンシァン・レジーム期の子供と家族生活』、。エリク・エリクソン『幼年期と社会』、渡辺久子『母子臨床と世代間伝達』等を参考にする。 |
| 到達目標 | |||||||||||||||||||||||||
| 汎用的能力要素 | 専門的能力要素 | ||||||||||||||||||||||||
| 態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
合計 | |||||||||||||||||
| 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | ||
| 比率 | 10 | 5 | 20 | 10 | 20 | 10 | 20 | 5 | 100 | ||||||||||||||||
| 評価基準・方法 | 評価 割合 % |
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| 定期試験 | |||||||||||||||||||||||||
| 小テスト等 | |||||||||||||||||||||||||
| 宿題・授業外レポート | ○ | ◎ | ◎ | 30 | |||||||||||||||||||||
| 授業態度 | ○ | ○ | 5 | ||||||||||||||||||||||
| 受講者の発表 | ○ | ◎ | ◎ | 50 | |||||||||||||||||||||
| 授業の参加度 | ○ | ○ | ○ | ○ | 15 | ||||||||||||||||||||
| その他 | |||||||||||||||||||||||||
| 合計 | 100 | ||||||||||||||||||||||||
(表中の記号 ○評価する観点 ◎評価の際に重視する観点 %評価割合)
| 授業計画（学習内容・キーワードのスケジュール） | ||
| 第１週 | 事前学習(予習) | シラバスを読んで、自身の問題意識・関心の所在を整理する |
| 授業 | 子ども学の学び（導入）－多様な学びの可能性と教育学的アプローチ（赤星） | |
| 事後学習(復習) | 配付資料や講義内容の要点をまとめ、疑問点などを整理する | |
| 第２週 | 事前学習(予習) | 配付資料をもとに西欧における子ども・子育ての歴史について整理した事前学習のまとめを持参する。 |
| 授業 | 西欧における歴史の中の子ども（古代-近世）－P.アリエスと子ども期研究（赤星） | |
| 事後学習(復習) | 配付資料や講義内容の要点をまとめ、西欧の子ども観についてレポートを作成する。 | |
| 第３週 | 事前学習(予習) | 配付資料をもとに日本における子ども・子育ての歴史について整理した事前学習のまとめを持参する。 |
| 授業 | 日本における歴史の中の子ども（古代-近世）－共同体社会における子育ての習俗と子ども | |
| 事後学習(復習) | 配付資料や講義内容の要点をまとめ、日本の子ども観についてレポートを作成する。 | |
| 第４週 | 事前学習(予習) | 現代世界の子どもの問題に関する記事を調べ、レポートを作成する。 |
| 授業 | 現代世界の子ども－子どもの権利条約とSDGs／子どもの貧困と子どものwell-being（幸福） | |
| 事後学習(復習) | 授業における議論を踏まえて、レポートを修正し、提出する。 | |
| 第５週 | 事前学習(予習) | 現代日本の子どもの問題に関する記事を調べ、レポートを作成する。 |
| 授業 | まとめ－現代社会における子どもの育つ環境（学校・家庭・地域）と教育の課題（赤星） | |
| 事後学習(復習) | 授業における議論を踏まえて、レポートを修正し、提出する。 | |
| 第６週 | 事前学習(予習) | シラバスを読んで、自身の問題意識・関心の所在を整理する |
| 授業 | 子ども学の学び（展開）―発達心理学的アプローチ（三島） | |
| 事後学習(復習) | 発達心理学的アプローチについて、配付資料を復習し、要点をまとめる。 | |
| 第７週 | 事前学習(予習) | 成長や発達を推し進める要因とかかわりについて調べる |
| 授業 | 子どもの成長・発達を推し進める機制（三島） | |
| 事後学習(復習) | 成長・発達を推し進める要因について確認するとともに、各種要因の関連について確認する | |
| 第８週 | 事前学習(予習) | ヒトの「発達」を特徴づける事項について調べる |
| 授業 | 子どもの成長・発達はどのように理論化されてきたか（三島） | |
| 事後学習(復習) | 子どもの発達の理論について、配付資料を復習し、要点をまとめる。 | |
| 第９週 | 事前学習(予習) | 子ども時代に関する文献を読んで、その要点をまとめる |
| 授業 | 子ども時代とはどのような時期か（三島） | |
| 事後学習(復習) | 子ども時代にかかわる理論について、配付資料を復習し、要点をまとめる。 | |
| 第１０週 | 事前学習(予習) | 子ども理解にかかわる諸学問・領域を調べる |
| 授業 | まとめ－「子ども学」の構築に向けて：発達科学への展開（三島） | |
| 事後学習(復習) | 総合科学としての「子ども学」構築への視点から、学習した内容を再考し、レポートを作成する | |
| 第１１週 | 事前学習(予習) | シラバスを読んで、自身の問題意識・関心の所在を整理する |
| 授業 | 子ども学の学び（応用）―臨床心理学的アプローチ（高尾） | |
| 事後学習(復習) | 臨床心理学的アプローチについて、配付資料を復習し、要点をまとめる。 | |
| 第１２週 | 事前学習(予習) | 新聞紙上に載った子どもを巡る事件を3件取り上げ、紹介できるようにしておく |
| 授業 | 心理社会的発達理論（エリクソン,E.H.）の中の子どもの具体像と支援の知見（高尾） | |
| 事後学習(復習) | 自らが紹介した事件を1件取り上げ精神分析理論による解釈を試みる | |
| 第１３週 | 事前学習(予習) | 新聞紙上に載った子どもを巡る事件を3件取り上げ、紹介できるようにしておく |
| 授業 | 分離個体化理論（マーラー,M.）の中の子どもの具体像と被虐待児の理解と支援（高尾） | |
| 事後学習(復習) | 自らが紹介した事件を1件取り上げ精神分析理論による解釈を試みる | |
| 第１４週 | 事前学習(予習) | 虐待・いじめ・体罰の事例を各一例ずつ紹介できるようにしておく |
| 授業 | いじめ問題と子どもの攻撃性の理解と対応（高尾） | |
| 事後学習(復習) | 攻撃性について理解したところを整理する | |
| 第１５週 | 事前学習(予習) | 精神分析理論について学んだ内容を整理する |
| 授業 | まとめ－子どもの育ちの影の部分の理解と臨床心理学的支援（高尾） | |
| 事後学習(復習) | 臨床心理学的アプローチで学習した内容についてレポートを作成する | |
※事前・事後学習の時間は、講義科目は各90分、演習・実験・実習科目は各30分を原則とする。
※課題（試験やレポート等）に対するフィードバックを行います。
| 備考 | 学問への真摯な態度をもって授業に臨むことが必要です。たくさんの関係文献を読み、自分の考えをきちんと述べることができるように準備してください。自らの学びと学び方のPDCAについても意識してください。 |