開講キャンパス | 開講年次 | 開設期 | 単位数 | 必修・選択 |
小城 | 2年 | 後期 | 2単位 | 必修 |
授業の概要 及びねらい |
高齢化率の伸展するわが国で老年看護の果たす役割は増大しており、高齢者に特徴的な症状徴候や疾病の病態生理や治療の理解とともに倫理に基づいた看護方法について教授する。加齢および機能障害による生活障害をもつ高齢者や家族に対しQOL向上に向けた生活の援助技術、コミュニケーション技術を中心に教授する。 |
実務経験に 関連する 授業内容 |
看護師としての臨床経験及び地域の検診・相談等の活動のある教員および老人看護専門看護師により実践的なオムニバスの授業としている。高齢者に特徴的な疾病の病態生理や治療の理解とともにその実務経験を生かして倫理に基づいた看護方法、高齢者や家族に対しQOL向上に向けた生活の援助技術、コミュニケーション技術を中心に教授する。 |
授業の 到達目標 |
1)高齢者の健康障害の臨床的特徴を理解し、説明できる。 2)老年期に特有な健康障害の病態を理解し生活障害のアセスメントと適切な看護について説明できる。 3)高齢者の自立に向け、安全・安楽に、そしてその人らしく生活できる日常生活の援助の方法を身につける。 4)認知症の理解に基づいた認知症高齢者の看護および支援のケアシステムについて説明できる。 5)さまざまな健康段階にある健康障害をもつ高齢者と家族について、アセスメントし看護計画立案ができ、説明できる。 |
学習方法 | 講義および演習。テキスト①②を中心に使用し、必要時、配布資料を用いて学習する。グループワークや個人のレポートをもとに理解を深めることがあるので、メンバーの役割など責任をもって授業に参加する。演習は授業時間内で行うが、回数を重ねることで効果的な修得になるので、各自で学習を進め、演習の復習など行うことを勧める。ICTを用いた学修を一部行う。 |
テキスト及び 参考書籍 |
①水谷信子監修:最新老年看護学 第3版(2021年版)日本看護協会出版会、2021(前期購入済み) ②中島洋子編:スキルアップパートナーズ 病棟で生かす高齢者ケアの実践、照林社、2012(前期購入済み) ③山田律子編:生活機能からみた老年看護過程 第4版、医学書院、2020 |
到達目標 | |||||||||||||||||||||||||
汎用的能力要素 | 専門的能力要素 | ||||||||||||||||||||||||
態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
合計 | |||||||||||||||||
1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | ||
比率 | 5 | 5 | 5 | 5 | 30 | 20 | 10 | 10 | 10 | 100 | |||||||||||||||
評価基準・方法 | 評価 割合 % |
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定期試験 | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | 50 | ||||||||||||||||||||
小テスト等 | ○ | ◎ | 10 | ||||||||||||||||||||||
宿題・授業外レポート | ○ | ◎ | ◎ | ○ | 25 | ||||||||||||||||||||
授業態度 | ○ | ○ | 5 | ||||||||||||||||||||||
受講者の発表 | ○ | ○ | ○ | 5 | |||||||||||||||||||||
授業の参加度 | ◎ | ○ | ○ | ○ | 5 | ||||||||||||||||||||
その他 | |||||||||||||||||||||||||
合計 | 100 |
(表中の記号 ○評価する観点 ◎評価の際に重視する観点 %評価割合)
授業計画(学習内容・キーワードのスケジュール) | ||
第1週 | 事前学習(予習) | 老年看護学概論、フィジカルアセスメントの復習。テキスト①第5章(p136-151)を読んでおく。 |
授業 | 高齢者の健康障害の臨床的特徴、老年症候群・フレイル(中島) | |
事後学習(復習) | テキスト①第5章(p136-151)②の関連内容、プリントと講義内容等を合わせ、要点をまとめる。 | |
第2週 | 事前学習(予習) | テキスト①第5章(p152-167)を読んでおくこと。生活援助技術の食生活の援助技術の復習。 |
授業 | 高齢者の主な健康障害:脱水・熱中症、摂食・嚥下障害、低栄養のアセスメントと看護(中島) | |
事後学習(復習) | テキスト①第5章(p152-167)②の関連内容、プリントと講義内容等を合わせ、要点をまとめる。 | |
第3週 | 事前学習(予習) | テキスト①第5章(p168-181、215-216)を読んでおくこと。 |
授業 | 高齢者の皮膚疾患(掻痒症・疥癬など)、排尿障害、排便障害のアセスメントと看護(中島) | |
事後学習(復習) | テキスト①第5章(p168-181、215-216)、プリントと講義内容等を合わせ、要点をまとめる。 | |
第4週 | 事前学習(予習) | テキスト①第5章(p181-196)を読んでおくこと。 |
授業 | 睡眠・覚醒リズムの障害、転倒と予防、骨粗鬆症と骨折のアセスメントと看護(中島) | |
事後学習(復習) | テキスト①第5章(p181-196)②の関連内容、プリントと講義内容等を合わせ、要点をまとめる。 | |
第5週 | 事前学習(予習) | テキスト①第5章(p196-205)を読んでおくこと。 |
授業 | うつとせん妄のアセスメントと看護、チームによる対応・ケア(秋吉) | |
事後学習(復習) | テキスト①第5章(p196-205)②の関連内容、プリントと講義内容等を合わせ、要点をまとめる。 | |
第6週 | 事前学習(予習) | テキスト①第5章(p205-215)を読んでおくこと。 |
授業 | 心不全・浮腫・パーキンソン病・感染症のアセスンメントと看護、口腔ケア(演習含む)(葛原) | |
事後学習(復習) | テキスト①第5章(p205-215)②の関連内容、プリントと講義内容等を合わせ、要点をまとめる。 | |
第7週 | 事前学習(予習) | 基礎看護技術の復習、清潔・更衣・体位変換の援助技術の復習 |
授業 | 健康障害に応じた看護/清潔・衣生活への技術、褥瘡の予防とポジショニング(演習含む)(葛原) | |
事後学習(復習) | 高齢者の清潔・衣生活、皮膚創傷ケアの実際の要点をまとめておく。 | |
第8週 | 事前学習(予習) | テキスト①第5章(p217-222)を読んでおくこと。 |
授業 | 治療を受ける高齢者への看護/薬物療法における看護(秋吉) | |
事後学習(復習) | テキスト①第5章(p217-222)②の関連内容、プリントと講義内容等を合わせ、要点をまとめる。 | |
第9週 | 事前学習(予習) | テキスト①第5章(p222-230)を読んでおく。フィジカルアセスメントの復習 |
授業 | 入院・検査・手術を受ける高齢者の看護、フィジカルアセスメント技術の活用(秋吉) | |
事後学習(復習) | テキスト①第5章(p222-230)②の関連内容、プリントと講義内容等合わせ、要点をまとめる。 | |
第10週 | 事前学習(予習) | テキスト①第5章(p231-236)②の関連内容を読んでおく。コミュニケーション技術の復習 |
授業 | 在宅療養に向けた退院支援、視覚・聴覚障害高齢への看護、面接技術(演習含む)(中島・葛原) | |
事後学習(復習) | テキスト①第5章(p231-236)と講義内容等の復習、面接技術の結果を振り返り、評価・考察する。 | |
第11週 | 事前学習(予習) | 看護形態機能学(脳神経)の復習、テキスト第7章(p270-289)を読んでおく。 |
授業 | 認知症対策の動向と制度・意思決定支援、認知症の症状・診断・鑑別・治療の理解(中島) | |
事後学習(復習) | テキスト①第7章(p270-289)、講義内容等より、認知症の種類と症状の特徴をまとめる | |
第12週 | 事前学習(予習) | テキスト①第7章(p290-308)②の関連内容を読んでおくこと。認知症の看護の復習 |
授業 | 認知症高齢者の看護、アセスメントとステージに応じた看護、ケアの原則と様々な療法(中島) | |
事後学習(復習) | テキスト①第7章(p290-308)、講義内容等より、認知症高齢者の看護の原則をまとめる。 | |
第13週 | 事前学習(予習) | テキスト①第7章(p309-322)を読んでおくこと。 |
授業 | 認知症高齢者とその家族への看護、介護保険サービスの活用と地域の多職種連携の支援(中島) | |
事後学習(復習) | テキスト①第7章(p309-322)、講義内容等を合わせ、家族支援の要点をまとめる。 | |
第14週 | 事前学習(予習) | テキスト①第7章(p270-315)の復習、認知症のステージの応じた看護の理解の復習 |
授業 | 認知症高齢者の援助技術とコミュニケーション技術(ロールプレイ等の演習含む)(中島・葛原) | |
事後学習(復習) | 対応援助技術・面接技術の結果を振り返り、レポートに書き出しておく。次回、使用する。 | |
第15週 | 事前学習(予習) | 認知症高齢者との対応・コミュニケーション技術の復習、テキスト①第7章(p270-315)の復習 |
授業 | 認知症高齢者への対応援助技術について、グループワークによる評価を行う。(中島・葛原) | |
事後学習(復習) | グループでの意見交換による評価より、個人の評価レポートをまとめ、提出する。 | |
第16週 | 事前学習(予習) | 健康障害をもつ高齢者のアクティビティ・プログラム作成上の配慮点を出しておく。 |
授業 | 高齢者の余暇活動の支援技術、アクティビティケアの計画と実施方法(葛原) | |
事後学習(復習) | 各自、高齢者個人および集団を設定し余暇活動への支援計画を仕上げておく。次回提出する。 | |
第17週 | 事前学習(予習) | テキスト①第6章(p248-264)を読んでおく。高齢者の介護家族の課題についてまとめておく。 |
授業 | 高齢者を抱える家族形態の変化と家族介護者の健康と支援(中島) | |
事後学習(復習) | テキスト①第6章(Pp248-264)、プリントと講義内容等を合わせ、要点をまとめる。 | |
第18週 | 事前学習(予習) | テキスト①看護過程のアセスメント・関連図・看護計画立案の復習 |
授業 | 健康障害をもつ高齢者の看護過程、その人らしさ・強みを捉える、ストレングス理論(中島) | |
事後学習(復習) | プリントと講義内容等を合わせ、要点をまとめる。アセスメントの方法を復習する。 | |
第19週 | 事前学習(予習) | テキスト①第5章(p237-245)を読んでおく。第18週の復習 |
授業 | 健康段階に応じた看護、大腿骨頸部骨折の高齢者の事例の看護(急性期~回復期)(葛原) | |
事後学習(復習) | テキスト①第5章(p237-245)、プリントと講義内容等を参考に事例のアセスメントを行う。 | |
第20週 | 事前学習(予習) | 第19週の復習、事例の情報整理・アセスメントをまとめておく。 |
授業 | 術後回復期の情報整理・関連図・その人らしさシート・計画(講義とグループワーク)(葛原) | |
事後学習(復習) | 関連図と看護問題の設定と優先度について、検討しておく。 | |
第21週 | 事前学習(予習) | 第20週の復習、事例のアセスメント・情報整理を仕上げ、関連図の概要をまとめておく。 |
授業 | 術後回復期の情報整理・関連図・その人らしさシート作成・計画立案(グループワーク)(葛原) | |
事後学習(復習) | グループワークで作成した関連図・計画の結果を見直しておく。 | |
第22週 | 事前学習(予習) | 第21週の復習、関連図と計画立案の作成を個人で仕上げる。 |
授業 | 術後回復期の事例のアセスメント後の関連図と計画発表(グループワーク後の発表)(葛原) | |
事後学習(復習) | 関連図と看護計画を再考し、完成し提出の準備をする。 | |
第23週 | 事前学習(予習) | テキスト①第8章(p324-344)発達課題(家族も含む)の復習 |
授業 | 高齢者のエンド・オブ・ライフケア・家族支援、意思決定を支える支援(秋吉) | |
事後学習(復習) | テキスト①第8章(p324-344)、講義内容等の復習 |
※事前・事後学習の時間は、講義科目は各90分、演習・実験・実習科目は各30分を原則とする。
※課題(試験やレポート等)に対するフィードバックを行います。
備考 | ・テキストは①を中心に使用し、実践内容のポイント等はテキスト②の関連内容を読んでおく。 ・代表的な健康障害を事例展開するので、このほか高齢者はさまざまな健康障害および合併症をもつため、高齢者の特有の疾病の病態の理解は関連科目やテキスト・参考書で十分に学習しておく。 ・葛原の担当週では、講義中にICT(Microsoft Teams等)を活用したミニテストを行うため、パソコンもしくはスマートフォンを必ず持参して講義に出席すること。なお、ミニテストの結果および解説もWEB上で行うため、各自確認すること。 ・講義中に、ICT(チャット機能)を活用して教員にリアルタイムに質問できるシステムを整備している。積極的に活用すること。 |