開講キャンパス | 開講年次 | 開設期 | 単位数 | 必修・選択 |
小城 | 3年 | 前期 | 2単位 | 必修 |
授業の概要 及びねらい |
本科目は、成人期にある人(対象)の発達上の特徴や疾患から生じる健康問題を看護理論を用いて全人的に理解し、対象およびその家族が直面している健康問題への具体的な援助方法を学ぶものである。 対象が病気を受け入れ、対処能力を高め、生涯にわたり疾病を管理しながら「病気とともに生きていく」こと、また、在宅生活に向けて、対象自らがセルフケアを実践しQOLを高めることができるように支援する看護の方法について学ぶ。 |
実務経験に 関連する 授業内容 |
看護師として臨床経験5年以上を有する教員が、慢性疾患のある患者への看護の実践についての多くの実務経験をもとに講義・演習・体験型演習を行う。さらに慢性疾患をもつ成人期の患者の在宅復帰支援に向けて、他職種との連携・協働の必要性や在り方についての理解を深め、系統的に学び、知識と体験と思考を統合する科目である。 |
授業の 到達目標 |
1.慢性疾患の概念と特性および慢性疾患を抱えている成人期の人の特徴を理解できる。 2.慢性疾患をもつ患者を看護するために必要な看護理論を理解できる。 3.慢性疾患をもつ患者と家族の特徴について身体的・精神的・社会的側面から説明できる。 4.慢性疾患をもつ患者の特徴と慢性的な健康問題がライフサイクルや生活に及ぼす影響を理解できる。 5.慢性疾患をもつ患者のセルフケア能力の維持・向上を目指した看護援助技術を実施できる。 6.慢性疾患をもつ患者とその家族を理解し、セルフケア能力の維持・向上を目指した支援方法を立案・実践・ 評価できる。 7.慢性疾患をもつ患者の退院に向けた支援や退院後のセルフマネジメント支援・社会資源活用について理解で きる。 |
学習方法 | 本科目の履修にあたり、療養支援看護学概論で学んだ知識の理解が大前提であり重要となる。さらに本科目は、グループワークや演習もあり、事前学修題が不十分であると学習効果は得られないため、事前学修(看護形態学・看護機能学・病態生理学・臨床薬理学・臨床栄養学の探究学習と病態関連図の作成)を十分に行った上で授業に臨むこと。 |
テキスト及び 参考書籍 |
成人看護学 慢性期看護 NICE 改訂第3版 南江堂 成人看護学 成人看護技術 NICE 改訂第3版 南江堂 ナーシンググラフィカ 成人看護学⑥ 緩和ケア 第3版 NANDA-I 看護診断 2021-2023 医学書院 |
到達目標 | |||||||||||||||||||||||||
汎用的能力要素 | 専門的能力要素 | ||||||||||||||||||||||||
態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
合計 | |||||||||||||||||
1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | ||
比率 | 5 | 5 | 5 | 5 | 10 | 5 | 10 | 10 | 5 | 10 | 5 | 10 | 5 | 10 | 100 | ||||||||||
評価基準・方法 | 評価 割合 % |
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定期試験 | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | 60 | |||||||||||||||||||
小テスト等 | |||||||||||||||||||||||||
宿題・授業外レポート | ○ | ○ | ◎ | 20 | |||||||||||||||||||||
授業態度 | ◎ | 10 | |||||||||||||||||||||||
受講者の発表 | |||||||||||||||||||||||||
授業の参加度 | ○ | ○ | 10 | ||||||||||||||||||||||
その他 | |||||||||||||||||||||||||
合計 | 100 |
(表中の記号 ○評価する観点 ◎評価の際に重視する観点 %評価割合)
授業計画(学習内容・キーワードのスケジュール) | ||
第1週 | 事前学習(予習) | テキスト第Ⅰ章~第Ⅲ章を熟読しておく |
授業 | ガイダンス・慢性疾患の特徴・慢性疾患における治療の特徴・療養環境・看護の役割・チーム医療 | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第2週 | 事前学習(予習) | テキスト第Ⅰ章~第Ⅲ章を熟読しておく |
授業 | 慢性疾患を有する患者とその家族の総合的理解・セルフケア・病みの軌跡モデル | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第3週 | 事前学習(予習) | テキスト第Ⅴ章5を熟読しておく |
授業 | 慢性疾患をもつ患者へのセルフケア能力の維持・向上を目指した看護① 腎不全の患者・家族の看護 | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第4週 | 事前学習(予習) | テキスト第Ⅳ章2を熟読しておく |
授業 | 慢性疾患をもつ患者へのセルフケア能力の維持・向上を目指した看護② 人工透析を受ける患者の看護 | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第5週 | 事前学習(予習) | テキスト第Ⅳ章6~7を熟読しておく |
授業 | がん患者の看護 化学療法・放射線療法を受ける患者の援助 | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第6週 | 事前学習(予習) | テキスト第Ⅳ章4~5を熟読しておく |
授業 | 慢性疾患の主な治療を受ける患者の看護 ステロイド療法・インターフェロン療法を受ける患者の援助 | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第7週 | 事前学習(予習) | テキスト第Ⅳ章1を熟読しておく |
授業 | 慢性疾患をもつ患者へのセルフケア能力の維持・向上を目指した看護③ インスリン療法を受ける患者の援助 | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第8週 | 事前学習(予習) | 成人看護学概論テキストのセルフケア理論を熟読しまとめておくこと |
授業 | 慢性疾患をもつ患者へのセルフケア能力の維持・向上を目指した看護④ 糖尿病患者事例提示 | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第9週 | 事前学習(予習) | 事例課題に取り組み、糖尿病患者の全体像を整理しておくこと |
授業 | 慢性疾患をもつ患者へのセルフケア能力の維持・向上を目指した看護⑤ 講義・GW(グループワーク) ~疾病管理に向けた看護援助(糖尿病患者事例)~ | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第10週 | 事前学習(予習) | 事例課題に取り組み、糖尿病患者の病態関連図を作成し、患者教育指導案(自己血糖測定と管理方法)について調べておくこと |
授業 | 慢性疾患をもつ患者へのセルフケア能力の維持・向上を目指した看護⑥ 講義・GW~セルフケア行動獲得に向けた看護援助~〈SMBG・患者教育指導案作成〉 | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第11週 | 事前学習(予習) | 事前課題に取り組み、SMBG(Self Monitoring of Blood Glucose)について調べておくこと |
授業 | 慢性疾患をもつ患者へのセルフケア能力の維持・向上を目指した看護⑦ 演習~セルフケア行動獲得に向けた看護援助~ 〈患者教育指導実施:SMBG〉 演習 | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第12週 | 事前学習(予習) | テキスト第Ⅳ章3、第Ⅴ章1~2を熟読しておく |
授業 | 循環器系の障害を有する人とその家族への援助① 高血圧・不整脈・ペースメーカー装着中の患者の看護 | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第13週 | 事前学習(予習) | テキスト第Ⅴ章3~4を熟読しておく |
授業 | 循環器系の障害を有する人とその家族への援助② 虚血性心疾患・慢性心不全の患者の看護 | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第14週 | 事前学習(予習) | テキスト第Ⅴ-7章1~4を熟読しておく |
授業 | 脳・神経系の障害を有する人とその家族への援助~脳梗塞 | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第15週 | 事前学習(予習) | 事例課題に取り組み、脳梗塞患者の情報と病態を整理しておくこと |
授業 | 事例演習 アセスメントに必要な情報の整理 脳梗塞のある患者の看護 | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第16週 | 事前学習(予習) | 事例課題に取り組み、脳梗塞患者のケア計画を立案しておくこと |
授業 | 事例患者の全体像理解と臨床推論 GW | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第17週 | 事前学習(予習) | 事例課題に取り組み、脳梗塞患者の寝衣交換とケア計画を立案しておくこと |
授業 | 臨床推論に沿った観察演習 SCINARIOを使った演習/患者役・看護師役での 観察演習と寝衣交換演習 | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第18週 | 事前学習(予習) | テキスト第Ⅴ章Ⅴ-1~3を熟読しておく |
授業 | 慢性疾患を有する人とその家族への看護 呼吸器系の障害を有する人とその家族への援助① ~慢性閉塞性肺疾患COPD患者事例~ 情報の整理と全体像の理解 | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第19週 | 事前学習(予習) | 事例課題に取り組み、脳梗塞患者の情報と病態を整理し病態関連図を作成しておくこと |
授業 | 慢性疾患を有する人とその家族への看護 呼吸器系の障害を有する人とその家族への援助② ~慢性閉塞性肺疾患COPD患者事例~ アセスメント・問題点の抽出 | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第20週 | 事前学習(予習) | 事例課題に取り組み、脳梗塞患者のアセスメントを行い、問題点を抽出しておくこと |
授業 | 慢性疾患を有する人とその家族への看護 呼吸器系の障害を有する人とその家族への援助③ ~慢性閉塞性肺疾患COPD患者事例~ アセスメント・問題点の抽出 | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第21週 | 事前学習(予習) | 事例課題に取り組み、脳梗塞患者のアセスメントで導きだした看護診断に基づき看護計画を立案しておくこと |
授業 | 慢性疾患を有する人とその家族への看護 呼吸器系の障害を有する人とその家族への援助④ ~慢性閉塞性肺疾患COPD患者事例~ 看護診断 | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第22週 | 事前学習(予習) | 立案した看護計画内容の修正をしておくこと |
授業 | 慢性疾患を有する人とその家族への看護 呼吸器系の障害を有する人とその家族への援助⑤ ~慢性閉塞性肺疾患COPD患者事例~ 看護診断に対する患者の個別性を配慮した看護計画の立案 | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておく | |
第23週 | 事前学習(予習) | 第1回目からの講義を振り返ってまとめとくこと |
授業 | まとめ | |
事後学習(復習) | 講義内容をまとめておくこと |
※事前・事後学習の時間は、講義科目は各90分、演習・実験・実習科目は各30分を原則とする。
※課題(試験やレポート等)に対するフィードバックを行います。
備考 | 演習で使用後の教室・実習室は学生で協力して実習室内の清掃、除菌シートによる拭き上げ作業も行ってもらうため、この作業時間も加味した授業時間で計画する。演習時の白衣への更衣は更衣室が密にならないように更衣時間も分散して授業計画を行う。事前・事後学習の時間は、講義科目は各90分、演習・実験・実習科目は各30分を原則とする。レポート課題はTeams上に提出となります。フィードバックとしてTeams上のコメント欄に教員からのコメントを記載します。この科目は、学生個々人が自身の興味・関心分野を切り口に、他者と連携しながら持続可能な地域と医療機関をつなぐシームレスな医療連携チームづくりの実現に寄与するための基礎的知識を得ることも狙いとしています。 |