開講キャンパス | 開講年次 | 開設期 | 単位数 | 必修・選択 |
小城 | 4年 | 後期 | 2単位 | 選択 |
授業の概要 及びねらい |
認知症の人および家族を取り巻く現状・施策を理解し、人権尊重を基盤に認知症高齢者とその家族に対する支援ができるために、認知症高齢者の総合的アセスメント力を高め、その人らしさと持てる力を活用できる看護展開できる知識・技術を修得する。また、地域における認知症の人と家族が安心して暮らせるための支援システムについて学ぶ。 |
実務経験に 関連する 授業内容 |
大学病院の内科・外科病棟での看護の実務経験と物忘れ外来での検査補助・看護相談や地域の物忘れ予防検診に長年携わってきた経験を踏まえた、より実践的な内容を教授する。 |
授業の 到達目標 |
1.我が国の認知症を取り巻く現状と動向、政策の現状、倫理的問題について理解し、考察できる。 2.認知症の早期発見・早期対応の方法、治療・ケアの最新情報について理解できる。 3.地域包括ケアにおける認知症ケア・介護予防の方法と地域における社会資源とシステムを理解できる。 4.認知症の人および家族の思いを尊重したコミュニケーション技術・環境調整を理解し、支援できる。 5.認知症ケアにおける多職種連携・協働の実際を知り、チームを構成する専門職の役割を理解する。 |
学習方法 | 臨地実習で困難だったケア場面から認知症ケアに重要な支援について課題を出し、問題解決できるようグループ学修や演習を取り入れて授業を進める。もの忘れ外来またはグループホーム等の見学を予定している。講義やDVD視聴、学修のなかで提出したレポートをもとに意見交換等行い、知識・理解を深めるようにする。 |
テキスト及び 参考書籍 |
2年次使用の最新老年看護学のテキストおよび講義中に、必要な資料を配布する。 参考書:中島紀恵子監修・編集:認知症の人びとの看護 第3版、医歯薬出版株式会社、2017 |
到達目標 | |||||||||||||||||||||||||
汎用的能力要素 | 専門的能力要素 | ||||||||||||||||||||||||
態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
合計 | |||||||||||||||||
1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | ||
比率 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 40 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 100 | |||||||||||
評価基準・方法 | 評価 割合 % |
||||||||||||||||||||||||
定期試験 | ○ | ◎ | ○ | ○ | 30 | ||||||||||||||||||||
小テスト等 | |||||||||||||||||||||||||
宿題・授業外レポート | ○ | ○ | ◎ | ○ | ◎ | 40 | |||||||||||||||||||
授業態度 | ○ | ○ | 10 | ||||||||||||||||||||||
受講者の発表 | ○ | ○ | ○ | ○ | 10 | ||||||||||||||||||||
授業の参加度 | ○ | ◎ | 10 | ||||||||||||||||||||||
その他 | |||||||||||||||||||||||||
合計 | 100 |
(表中の記号 ○評価する観点 ◎評価の際に重視する観点 %評価割合)
授業計画(学習内容・キーワードのスケジュール) | ||
第1週 | 事前学習(予習) | 実習で困難だった場面の状況分析・課題についてA4レポート用紙1枚にまとめてくる。テキスト参照。 |
授業 | 認知症の人とその家族を取り巻く現状と動向、我が国の認知症施策と方向性について | |
事後学習(復習) | テキストの認知症高齢者の看護:第7章P236~288を読んでおく。 | |
第2週 | 事前学習(予習) | 出身地である市町村の認知症施策の現状について、特徴を調べ、A4レポート用紙にまとめてくる。 |
授業 | 我が国の認知症施策の現状と地域包括ケアシステムの現状と課題、若年性認知症への支援について | |
事後学習(復習) | 地域包括支援センターの役割と認知症初期集中支援について復習しておく。 | |
第3週 | 事前学習(予習) | 認知症の早期発見の意義、認知症の主要な種類について調べておく。 |
授業 | 認知症の病態と早期診断、早期対応・介護予防について | |
事後学習(復習) | 認知症の予防のポイントをまとめる。 | |
第4週 | 事前学習(予習) | 認知症の薬物療法について調べておく。 |
授業 | 認知症の最新の薬物療法と非薬物療法・アクテイビテイケアの実際について | |
事後学習(復習) | 関心のある非薬物的療法の一つについて調べまとめる。 | |
第5週 | 事前学習(予習) | 認知症にとっての環境の留意点は何か調べておく。 |
授業 | 認知症の人に配慮した環境のあり方と環境調整について | |
事後学習(復習) | 認知症の人と環境との関連について、要点をまとめる。 | |
第6週 | 事前学習(予習) | 認知症の人との関係性成立に必要な要素について調べてくる。 |
授業 | 認知症の人との効果的なコミュニケーションとBPSDへの対応について。 | |
事後学習(復習) | 認知症の人とのコミュニケーションの要点をまとめる。 | |
第7週 | 事前学習(予習) | 認知症の人のアセスメント・認知機能検査等について調べてくること。 |
授業 | 認知症の人と家族の支援におけるアセスメント(検査含む)の実際、問診・検査をロールプレイで実施。 | |
事後学習(復習) | この単元で学んだアセスメントの要点をレポートにまとめる。 | |
第8週 | 事前学習(予習) | 認知症の人への対応、困難場面での支援の実際について調べてくる。 |
授業 | 認知症のBPSD及び高度認知症の人への援助、困難場面の対応の実際(演習) | |
事後学習(復習) | 認知症の症状における要因と対応の基本のポイントをまとめる。 | |
第9週 | 事前学習(予習) | 認知症の人のステージごとの症状について調べておく。 |
授業 | 認知症の人のそれぞれの健康ステージによる問題とその支援 | |
事後学習(復習) | この単元の内容の要点をまとめておく。 | |
第10週 | 事前学習(予習) | 栄養・摂食・嚥下に関わる正常な機能について調べておく。 |
授業 | 認知症の人の摂食・嚥下機能の障害および栄養管理面の尊厳を踏まえた援助 | |
事後学習(復習) | この単元の学習内容の要点をまとめておく。 | |
第11週 | 事前学習(予習) | 認知症の終末期の問題を捉えておく。 |
授業 | 認知症の人と家族に対する緩和ケアと意思決定支援 | |
事後学習(復習) | この単元の学習内容の要点をまとめておく。 | |
第12週 | 事前学習(予習) | 認知症の人と家族が抱える倫理的問題にはどのようなことが考えらえるか調べておく。 |
授業 | 認知症の人と家族に関する倫理的問題とその解決に向けた検討(グループワーク) | |
事後学習(復習) | 倫理的問題と解決に関する要点をまとめておく。 | |
第13週 | 事前学習(予習) | 倫理的問題の起こりうる原因などを実践現場の問題とから検討し、調べておく。 |
授業 | 倫理的問題の解決に向けどのような取り組みが必要か(グループワークと発表) | |
事後学習(復習) | 単元の要点をまとめ、A4用紙1枚のレポートにまとめる。 | |
第14週 | 事前学習(予習) | 認知症(若年性も含む)の人が利用できる地域の社会資源にはどのようなものがあるか調べてくる。 |
授業 | 認知症の人と家族が安心して自分らしく生きていくための地域資源の開発と支援ネットワーク | |
事後学習(復習) | 本日の単元の要点をまとめる。 | |
第15週 | 事前学習(予習) | 在宅における認知症の人と家族の支援にはどのような専門職種が関わるか調べておく。 |
授業 | 地域における認知症の人と家族の複雑な事例と解決に向けた検討、多職種による支援の連携と協働 | |
事後学習(復習) | 認知症に関わる多職種による連携・協働の能力についてポイントをまとめる。 |
※事前・事後学習の時間は、講義科目は各90分、演習・実験・実習科目は各30分を原則とする。
※課題(試験やレポート等)に対するフィードバックを行います。
備考 | 社会情勢の中で認知症に関する社会問題や健康問題に関する情報やニュースなどに関心を持ち注目し、必要な情報は収集に努め、学修の参考とすること。 また、これまでの実習や経験から、気になったことについては問題や課題を整理しておくこと。 講義やDVD視聴、学修のなかで提出したレポートをもとに意見交換等行い、知識の共有および深化を期待したい。講義・課題内容に対しては、試験・レポートにより学習内容の確認を行う。 |