開講キャンパス | 開講年次 | 開設期 | 単位数 | 必修・選択 |
小城 | 4年 | 前期 | 2単位 | 必修 |
授業の概要 及びねらい |
医学の発展により、看護専門職として生命倫理、医療倫理、看護倫理の基礎的理論を学修し、看護活動における看護専門職としての役割を理解する必要がある。そのために、具体的事例を通して講義で学んだ基礎理論を適用しながら、倫理的課題を解決する過程を理解する必要がある。事例の中で示されている関係者と、どのような対話を進めていくのか。直面した倫理的課題をそれぞれの立場でどの様に相互理解していくのか。保健・医療・福祉・介護のチームの中で看護職として役割と責務を果たせるように、思考過程の方向性を示す。 |
実務経験に 関連する 授業内容 |
講義担当者4名は、臨床経験が5年以上あり、看護系大学の臨地実習及び次世代育成看護学・成人看護学・老年看護学・家族看護学の領域において、それぞれ多様な事例の中で倫理的課題に直面し解決してきた。特に看護の臨床現場で生と死や生命倫理と看護倫理を通しての判断が求められる現場の体験や、社会情勢の中で提起される問題を遂行し対応してきている。 |
授業の 到達目標 |
①倫理を何故学ばなければならないか、また個々の人間の尊厳について考えることが出来る ②倫理の原則が出来たきっかけから、倫理4原則について理解する ③患者の自己決定を尊重する意義の重要性について学ぶ ④告知について自立尊重原則とインフォ-ムド・コンセントに関わることを理解する ⑤身体拘束と行動コントロ-ルの倫理につい学び ⑥守秘義務とその解除・個人情報保護について理解する ⑦希少な医療資源の公正分配とは ⑧終末期医療の倫理について学ぶ ⑨日本看護協会倫理綱領について理解する ⑩医療現場で出会う事例について考える |
学習方法 | 自分の考え方、価値感をもち、基礎的理論の学修につなげる。それらの学修プロセスの中で、これまでの実習での経験知と自分自身の看護観を振り返り、具体的な倫理的課題をもつ事例の解決につながる方策を見出す。さらに、グル-プワ-クで議論し、他者の考えを傾聴し、相互理解しながら倫理的課題解決に至る思考過程を学ぶ。 |
テキスト及び 参考書籍 |
日本臨床倫理学会『臨床倫理入門』へるす出版.2017 『看護者の基本的責務』日本看護協会出版会.2021 |
到達目標 | |||||||||||||||||||||||||
汎用的能力要素 | 専門的能力要素 | ||||||||||||||||||||||||
態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
態度・ 志向性 |
知識・ 理解 |
技能・ 表現 |
行動・ 経験・ 創造的思考力 |
合計 | |||||||||||||||||
1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | 1) | 2) | 3) | ||
比率 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 10 | 5 | 10 | 5 | 10 | 5 | 5 | 10 | 100 | ||||||||
評価基準・方法 | 評価 割合 % |
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定期試験 | ◎ | ◎ | ◎ | 10 | |||||||||||||||||||||
小テスト等 | |||||||||||||||||||||||||
宿題・授業外レポート | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 20 | ||||||||||||||||||
授業態度 | ○ | ○ | ○ | 15 | |||||||||||||||||||||
受講者の発表 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 35 | |||||||||||||||||
授業の参加度 | ○ | ○ | ○ | ○ | 20 | ||||||||||||||||||||
その他 | |||||||||||||||||||||||||
合計 | 100 |
(表中の記号 ○評価する観点 ◎評価の際に重視する観点 %評価割合)
授業計画(学習内容・キーワードのスケジュール) | ||
第1週 | 事前学習(予習) | テキストを読んでおく |
授業 | シラバスに基づき授業の概要と進め方について説明する | |
事後学習(復習) | オリエンテ-ションを聴き、スケジュ-ルを設定する | |
第2週 | 事前学習(予習) | テキストを読んでおく |
授業 | 個々の人間の尊厳について考え、QOLとSOLについて説明する | |
事後学習(復習) | 学修のまとめをする | |
第3週 | 事前学習(予習) | テキストを読んでおく |
授業 | 倫理原則のきっかけと4原則について解説する | |
事後学習(復習) | 学修のまとめをする | |
第4週 | 事前学習(予習) | テキストを読んでおく |
授業 | 患者の自己決定を尊重する意義の重要性について理解するために、事実と価値についてまなぶ | |
事後学習(復習) | 学修のまとめをする | |
第5週 | 事前学習(予習) | テキストを読んでおく |
授業 | 告知について自立尊重原則とインフォ-ムド・コンセントに関わることを理解する | |
事後学習(復習) | 学修のまとめをする | |
第6週 | 事前学習(予習) | テキストを読んでおく |
授業 | 身体拘束と行動コントロ-ルの倫理につい学び | |
事後学習(復習) | 学修のまとめをする | |
第7週 | 事前学習(予習) | テキストを読んでおく |
授業 | 守秘義務とその解除・個人情報保護について理解する | |
事後学習(復習) | 学修のまとめをする | |
第8週 | 事前学習(予習) | テキストを読んでおく |
授業 | 希少な医療資源の公正分配とは | |
事後学習(復習) | 学修のまとめをする | |
第9週 | 事前学習(予習) | テキストを読んでおく |
授業 | 終末期医療の倫理について学ぶ | |
事後学習(復習) | 学修のまとめをする | |
第10週 | 事前学習(予習) | テキストを読んでおく |
授業 | DNARの倫理 | |
事後学習(復習) | 学修のまとめをする | |
第11週 | 事前学習(予習) | テキストを読んでおく |
授業 | 生殖補助医療の倫理 | |
事後学習(復習) | 学修のまとめをする | |
第12週 | 事前学習(予習) | テキストを読んでおく |
授業 | 遺伝性疾患における倫理 | |
事後学習(復習) | 学修のまとめをする | |
第13週 | 事前学習(予習) | テキストを読んでおく |
授業 | 摂食嚥下障害の倫理 | |
事後学習(復習) | 他者の意見を聴き自己の意見と合わせて、学修のまとめをする | |
第14週 | 事前学習(予習) | テキストを読んでおく |
授業 | 医療者-患者関係 | |
事後学習(復習) | 他者の意見を聴き自己の意見と合わせて、学修のまとめをする | |
第15週 | 事前学習(予習) | 資料を読んでおく |
授業 | 臨床事例でのグル-プワ-クを通じて、グループ間の討論(ディベート)を行う | |
事後学習(復習) | この授業のまとめをし、達成目標の確認をする |
※事前・事後学習の時間は、講義科目は各90分、演習・実験・実習科目は各30分を原則とする。
※課題(試験やレポート等)に対するフィードバックを行います。
備考 | 1.テキストを充分に事前学習しておくこと(事前学習30分・事後学習1時間以上とする)。 2.授業で、提示したそれぞれの領域事例を通して倫理的判断の思考過程を統合させる。 3.ミニワークやグループワークでは、教員からコメントを行う。それぞれの意見で自己の考えをまとめる。 4.定期試験は事例に対する倫理的判断を問うレポ-ト提出後コメント添えて、各自フィードバックする。 課題(レポート等)のフィードバックとして、講評・解説の時間を設ける。 |